安心して不動産会社に行くために

不動産会社のカウンターでスタッフと顧客が商談している画像
初めての部屋探しでは、不動産会社に行くことはハードルが高いと感じることもあるでしょう。「分からないことばかりで大丈夫かな…」と不安を覚えるものですよね。基本的には、不動産会社のスタッフが丁寧に教えてくれるので、分からない状態で行っても大丈夫です。それでも、まったく何も分からない状態よりは、ちょっとした知識があった方が安心。予備知識ゼロで訪問するよりも、ポイントを押さえておくとスムーズに話が進むこともあります。

間取り図面の記号を頭に入れておこう

部屋探しでは、内見の前に図面や写真でイメージをつかみます。不動産会社を訪れたときも、間取り図面を見ながら物件探しを進めていくでしょう。日本語で「洋室」「和室」「浴室」などと書かれている図面はとても分かりやすいですが、中には英語や記号表記になって分かりにくい図面もあります。そこで、記号をある程度覚えておくと、図面がスムーズに読み取れます。事前知識として覚えておくといいでしょう。

 

【よく使われる記号 】

「K=キッチン」「UB=ユニットバス」「WIC=ウォークインクローゼット」などは、記号をあまり知らなくても図面の位置的な部分からなんとなく読み取れるかもしれません。ただ、その他に少し分かりにくい記号もあります。

 

「S」と表記されているのは「サービスルーム」のこと。納戸とほぼ同じ意味で、収納部屋を指します。中には、4~5帖の広めのサービスルームもありますが、窓がない、あるいはあっても採光規準を満たしていないので、通常の居室としてカウントされません。

 

また、「PS」は、水道管やガス管などのための「パイプスペース」。「RF」は、一人暮らしでの注目度が高い、部屋の上部に位置する「ロフト」です。

 

【面積の感覚をつかむ】

間取り図には、「○帖」と部屋の大きさが表示されています。例えば「6帖」なら畳が6枚分。畳の部屋に慣れていないと「どのくらいの大きさ?」というイメージがつかみにくいかもしれませんね。「今の部屋は何帖か?」など、実家や友達の家でも部屋の広さをチェックするなど、普段から面積の感覚をつかんでおくといいでしょう。

 

ただ、家具が入っていない状態では、小さな部屋もかなり広く見えるもの。荷物の多さも考慮に入れながら、極端に狭くならないような意識で部屋探しをしていきましょう。

不動産会社の業態・得意分野を確認する

店舗に見立てた模型と不動産会社の業態語句を並べたイメージ画像

「不動産会社」とひとまとめに言っても、賃貸物件を主に扱う賃貸仲介会社、中古住宅・マンションを扱う売買仲介会社、賃貸物件の管理を主に行う会社、建築業を行う会社など、業態・得意分野はさまざまです。

 

「売却が得意」という会社に賃貸の相談に行っても相談には乗ってくれるかもしれませんが、情報量が少なかったり、通常の業務の流れとは外れたりするので、物件探しが難航することもあります。また、同じ賃貸でも「事業用物件なら任せて」という不動産会社に、居住用の賃貸相談に行くケースも、同様に効率的ではないかもしれません。

 

不動産会社のホームページやチラシなどをチェックしていると、どんな物件を扱っているのかという会社ごとの実績が見えてくるかと思います。また、大抵の会社は自社サイトを持っているので、そこで会社概要を確認できます。まず、事前にその会社の得意分野を見極めてから相談に行くようにしましょう。

訪問前に心得ておくこと

大家さん(貸主)は、「大切な資産を変な人に貸したくない」という思いで、不動産会社の人に借主探しを依頼しています。そのため、不動産会社のスタッフは「大家さんが嫌がるような人には貸さない」という気持ちを常に持ちながら、相談に来た人をチェックしています。

 

乱暴な言葉使いや上から目線でスタッフに接すると、「社会性のない人」「入居後のトラブルが心配」と思われ、親身になってもらえないかもしれません。逆に遠慮しすぎても、自分の希望を伝えられずに後悔する可能性もあります。丁寧な言葉使いでマナーを守っていれば、極端にイメージを下げることはないので、気になる点があったらどんどん質問するようにしましょう。また、言葉使いが丁寧で穏やかでも、外見によっては「貸したくない」と判断されることもあります。極端にだらしないとか、不潔に見える服装、あるいは奇抜すぎるいでたちでは、ルールを守ってきれいに住んでくれるかどうかを疑われてしまいますし、家賃滞納などのトラブルを想起させるかもしれません。

 

不動産会社のスタッフの目は大家さんの目も同然です。印象が悪くなる言動は控えるような気持ちで、訪問しましょう。